Joris Voorn(ヨリス・ヴォーン)「たぶん持ってる機材の9割を捨てても、今作ってる音楽を作れるだろうね」

ダッチテクノ界の大物、ヨリス・ヴォーンにインタビュー
By Future Music
2019年11月11日

ヨリス・ヴォーンのスタジオ(写真:Future)

   

オランダのティルブルフで生まれたヨリス・ヴォーンは、音楽一家で育ちバイオリンとギターを学んだ後、DJの技とテクノの破壊的なサウンドに魅了されていった。

最初にリリースした『Muted Trax』は瞬く間にアンダーグランドシーンのヒット曲となり、ヴォーンは室内建築のキャリアを捨て自分の情熱に従うことを決めた。

リッチー・ホゥティンの『DE9』シリーズに刺激を受けたヴォーンは、2009年、ミックスコンピ『Balance 014』で大きく躍進し、EPシリーズ『Dusty House Room』で名声を得た。その後も発表するアルバムはどれも絶賛され、ヴォーンは2つのレーベルを設立しクラブやフェスで外せない人気DJとなった。

ニューアルバム『\\\\(AKA Four)』の11月15日(金)のリリースを受け、アムステルダムにあるヴォーンのスタジオを訪ねた。

  
 

「今日までずっと、90年代がダンス&エレクトロニック・ミュージックの黄金期だと信じてる。」

  

  

早い時期にMC-303 Grooveboxを持っていたのは大きかった?

「そこからすべてが始まったよ。ダンスミュージックの作り方や誰が作っているのかにすごく興味があって、そういう本を読んでたんだ。それでローランドのTB-303を買わなきゃって思ったんだけど、その時は1996年で生産終了から10年も経ってた。店に行ったらスタッフが303 Grooveboxならあるよって言うからそれを買ったんだ。」

「Grooveboxには探してた音は入ってなかった。僕はジョシュ・ウィンクの『Higher State of Consciousness』とかアシッドレコードが大好きだったから、そういう音を探してたんだけど。でもGrooveboxの使い方やMIDIを習得したくなって、完全にのめり込んでいったよ。もしシンセサイザーを買ってたら、そこまで勉強しなかっただろうね。Grooveboxの音はあんまり良くなかったかもしれないけど、こういう系の音楽を作るには一つで全て揃ってるマシンだった。」

  

  

Juno-106は、“機材の旅”で重要な一歩になった?

「Grooveboxを買って数年後、ロッテルダムに引っ越したんだ。そこでローランドの機材を全部持ってる人に会った。その人に何を買うべきか相談したら、Juno-106から始めるといいって教えてくれて。」

「シンセサイザーについては何も知らなかった、特にアナログシンセの制約については。でも買ってみたら音楽制作をする上で僕にはピッタリのマシンで、以前より真剣に制作に取り組むことができたよ。使い方も至ってシンプル、つまみがいくつか付いてるだけで内部エフェクトはなし。と言っても、良い感じのコーラスとすごく暖かくてファットな(低音が強調された)音はあった。重すぎだろって思うときもあるけど!」

「求めてる音が分かってるならすぐ結果が得られるシンセだよ、頭が痛くなるようなシンセもあるから。Junoは今でも使ってる。TAL(Togu Audio Line)のプラグイン版も元の音にすごく近いと思うけどね。」

  

 (写真:Future)

  
  

君の音楽はいつも豊かで夢のようなサウンドだけど、その雰囲気の裏にリスナーに伝えたい思想があったりする?

「音楽を作るときは心から作るようにしてる。90年代半ばのエレクトロニック・ミュージックからは今でもインスピレーションを受けるよ。僕は今日までずっと、90年代がダンス&エレクトロニックミュージックの黄金期だと信じてる。Aphex TwinからDetroitやUKテクノまで、ものすごく多くがあの時代に生み出されたし、すべてがメロディックで豊かなサウンドだった。僕にはそれがすごく印象的だったんだ。」

  

  

君の音楽ではビートやループよりも、メロディーやムードが目立っているよね?

「確かに、それで悩んだりもするよ。スタジオや車や散歩中に聴いて良い感じに聴こえる音楽を作るのが好きで、クラブのグルーヴとは違った手段で心を動かすものを作りたい。ときどき、曲が作り出す感情をドラムが邪魔してると感じるんだ、特にすごくファットなドラムで作られた音楽は。メロディーをかなり硬い感じのバスドラム(キック)と合わせると雰囲気を台無しにすることがよくあるし、かなり繊細なところだね。」

  

  

創作の話だけど、ビートは後から付ける?

「バスドラムから始めることはまず無い。パーカッションのループやドラムのプログラミングが基礎になることはあるけど、僕はキックドラムから始めることは無いよ。もちろんそこから始めるプロデューサーもいるし理解はできる、キックを軸にすると音を構築しやすいからね。」

  

  

意外にも思えるけど、君は影響を受けた人物に映画監督のデヴィッド・リンチを挙げているね。ムードという観点でのインスピレーション?

「デヴィッド・リンチは影響としては間違いなくすごく古いほうだけど(笑)、映画監督では他の多くの監督と並んで、芸術的・創作的観点において僕が大きな影響を受けた人だと思う。映画のサントラはつまらないからそんなに聴かないけど、映画の中の音楽でクリエイティブな作り方がされてるものを聴くのは好きだよ。自分でアルバムやミックスを作ってるときと似てる部分があるんだ。追っている物語や作りたいムードが常にあるし、それは1曲の中でも同じ。」

「工夫するのは大変だけど、アルペジオをただ入れるんじゃなくて時間と共に抑揚が付くように使ったり、ある特定の動性を強調してその音楽に命を吹き込むようにする。映画の場面で出てくるやつみたいにね。あとは、音楽性に強いサントラ感を感じるThe Future Sound of Londonみたいなバンドにもかなり影響を受けてるし興味をそそられる。」

  

  

前作アルバム『Nobody Knows』ではボーカルを起用しているけど、今回の新作にも使っている?

「ボーカルはすごく面白い存在だと思ってる。今回のアルバムにもボーカルを入れた曲が2曲あって、1曲はアンダーワールドのカール・ハイド、もう1曲はHælos(ヘイロス)っていうイギリスのバンドだよ。他にも起用したかったんだけど時間がなくて。」

  

 

ボーカルを入れる事は制作面で新しい経験?

「僕はそんなに経験豊富じゃないから、自分が良いと思ったサウンドで作る傾向がある。その音楽自体が語ってくれた方が良いときもあるけど、ボーカルは間違いなく別の次元を生み出してくれる存在だよ。」

「ボーカリストとスタジオに入ったことは一度もないんだ。曲を送って、ボーカルを録音してもらって、更に手を加えていく。ボーカルで面白いのは、送り返してもらった時点でその曲が自分の視点とは全然違ったものになっていること。そのボーカルの音を中心に曲を構築することが多いかな。」

  

下にあるものを削ぎ落としていく感じ?

「それもあるけど、他の要素が必然的に足されたり置き換えられたりもする。アンダーワールドとの曲にはすごく良いヴィジョンがあったし原案も素晴らしかったけど、アルバムバージョンは全く違うものになった。そうやってボーカルが大きな変化を引き起こすこともある。」

「誰かのインプットを使って自分でリミックスするみたいな感じだね。ヘイロスとの曲では、ボーカリストが空間的に散りばめられた素晴らしいボーカルを作ってくれたから、僕の視点が変わって全く違う方向にたどり着いた。」

  

  

Ableton Live(エイブルトンライヴ)をミックスに使い始めたのは2005年と早かったよね。どう考えていた?

「2002年に友達がAbleton Liveの話をしてたんだ。自分の演奏が自動的にループされてその上に重ねていくことができるって。僕はCubase(キューベース)派だったからAbletonにシフトするのには時間がかかったけど、リッチー・ホゥティンの『Decks, EFX』シリーズに刺激を受けていて、音楽を脱構築して更に再構築したいと思ってたんだ。」

「Abletonはライブ用に使い始めて、それをスタジオに持って行って作り変えたよ。ライブセッション音源はすでにAbletonに入ってたから、今後はAbletonで制作を完結しようと思った。」

 

ヨリス・ヴォーンのスタジオ(写真: Future)

 

じゃあ君の主力DAWは今でもAbleton Live?

「全ステムのエクスポート、リミックス、再構築は長年ずっとCubaseでやってたんだけど、今じゃCubaseを開いても何をしたらいいか分からない。(笑)Cubaseにプロジェクトを持ち込む利点は、スタジオのミキシング環境に似てるところだ。Abletonはドイツ製って感じで、グレーで線が細くて制作用マシンっぽく見えない。」

「最初は、Cubaseに曲を入れることで新しい視点が生まれて、違った手法で制作することができたけど、今はAbletonに慣れすぎてるからもうやらなくなった。人間の適応力ってすごいね。」

  

  

君のスタジオについて教えて。アムステルダムの運河を見渡せるすごく質素な感じのスタジオだよね。

「ここ数年は引っ越してばかりだった。前のアムステルダムのスタジオもFuture Musicで取り上げられたけど、あちこち移って決めたんだ。どこか家に近い場所を買ってスタジオにしようって。」

「オランダで有数のスタジオデザイナー兼建設業者に頼んで専門的な設計にしてもらったよ、運河を見渡せる大きな窓付きで。すごく良いスタジオになったと思う、インスピレーションも得られるし。」

  

ヨリスのスタジオ(写真:Future)

  

オープンリール式のテープレコーダーがあるけど、君のアウトボードセットには不可欠?

「ライブ用じゃない。その性能にすごく惹かれて今年買ったんだ。長いことユニバーサルオーディオのテープ・プラグインをマスターバスで使ってた、パーカッションとかもっとクリエイティブな方法で。でも実物を使うのがどんな感じか知りたくて。」

「どれを買おうか調べて、行き着いたのがStuder A810。素晴らしいマシンだけどみんなが言うほどの魅力は感じられなかった。すごく繊細なエフェクトが生まれるけどダンスミュージックを作るには僕が好むほどの効果は得られなさそうだ。でも、もう少し色々試して見るつもりだよ。」

「実はこのマシンたちは、テープエフェクトを作り出すというよりは、ニュートラルになるように設計されたんだ。それどころかテープヒスやワウフラッターを避けるように作られてる。最近のテープ音の人気要素ばかりだけどね。」

  

  

音楽のデジタル化で皆がこういうサウンド・アーチファクトを加えるようになった?

「アナログ機材を真似たプラグインはたくさんあるけど、結局はヴィンテージな見た目のインターフェースが付いたデジタル製品だよ。音がカッコイイこともあるけど、そこには皆が黙認してるビジネスの策略が多少あると思う。でもユニバーサルオーディオのテープ・エミュレーションはすごく良いし、他のプラグインじゃできないようなクリエイティブな事もできるのは事実だよ。」

  

ヨリスのスタジオ(写真:Future)

 

小型のミキシングデスクも持っているね、ネットワークにアナログ処理を加える予定?

「あれはTALの真空管ミキサーですごく良いんだけど、僕が作る音楽には音がソフト過ぎることがある。さっきのドラムの質問で、僕はドラムをほのかな感じにすることもあるって言ったけど、それと同時にクラブ環境で突き抜ける音にしたいとも思ってる。あの真空管ミキサーみたいなやつを使うと意図してる音よりソフトになり過ぎたりするんだ。トランジェントを丸くするから、ある種の音楽にはすごく良いけど、常に良いってわけじゃない。」

「その意味で、あのミキサーに909とシンセを通してライブトラックを録音したことはあるよ。でもサミングにはまだそんなに使ってない。」

  

  

シンセのハードウェアについて、OB-6のことを教えて。

「デイヴ・スミスがトム・オーバーハイムと組んでこの新型を作ったんだけど、音が本当にスゴイんだ。」

「数年前に買ったProphet-6にかなり近い。新しいアルバムの曲にもたくさん使ったよ。Prophetよりもう少し暖かくて広がりのあるサウンドだから。音が豊かで、それでいて迫力もあって、すごく音楽要素の強い機材だね。」

  

ヨリスのスタジオ(写真:Future)

 

君の音楽制作プロセスに重要なハードシンセは他にもある?

「今はOB-6が主軸でProphet-6を使った曲も少しある。2年前には、かなり古いローランドのMC-202を日本で手に入れたよ。基本的にはSH-101と一緒だけど、僕は内部シーセンサーを使ってない。Boutique 101を使った曲も多いね。Boutique 101は、基本的には単なる“箱入りプラグイン”って感じかな。オリジナルの101も持ってるけどノブ式フェーダーの1つが壊れてるから完全には使えてない。」

「でもオリジナルでもプラグインでも、101はほぼ全曲で使ってる。エフェクト、アルペジオ、ベースラインとか色々。すべてはJuno-106と同じ法則に立ち返ると思うんだ。Juno-106は本当に原型的で、主力のシンセだよ。」

  

ヨリスのスタジオ(写真:Future)

 

ビート作りはハードウェアから?それとも“箱入りプラグイン”から?

「バスドラムには、ソニックアカデミーKick 2のバスドラムのプラグインを使ってる。これを使うとすごくクリエイティブな作り方ができるんだ。僕の制作プロセスではソフトがいまだに大きな役割を果たしてる。」

「ここ数年はツアー中に音楽を作ることが多いからソフトウェアを使わざるを得ない。TALのJuno-106と101のプラグインについては話したけど、Omnisphere(オムニスフィア)もすごく良いよ。かなり古いけど音は最高、無人島に持ってくなら間違いなくこのプラグインだね。これがあれば何でもできるし、史上最高峰のソフトシンセだと思う。」

  

  

ソフトウェアベースの曲をスタジオに持ち込んで聴くと、ハードウェアを使って考えた曲とはかなり違って聴こえる?

「うん、でもつまるところ“ヘッドフォンで作ったから”って部分が大きい。音の幅の広がり方が違うからね。ヘッドフォンで作った曲はこもった音になることもあるし、置き換えや再配置をする必要も出てくる。だからヘッドフォンで曲を完成させることは無いかな。」

  

  

サイドチェインのテクニックは使う?

「Abletonは、すごく簡単にサイドチェインを使うことができた最初で最高のプログラムだったんじゃないかと思う。Cubaseはそれに長い時間がかかったけど、複雑な次善策はあったよ。」

「僕がよくやるのはベースラインのダッキングで、シンセやパッドにかけたりもする。でも聴いてて分からない程度にやるよ。ダッキング(サイドチェイン)が分かりやすい音は僕の意図する音じゃないから。サイドチェインはやりすぎなければオープンな音を作り易くしてくれる。」

  

君の制作プロセスでサイドチェインはどんな役割?

「サイドチェインの主な目的は、他の楽器のためにスペースを空けて全部を結びつけることだと思う。基本的にはバスドラム主導のコンプレッサーだから、キックが入る所にサイドチェインをかけると、別の楽器のレベルをいくらか奪うことになる。」

「例えば、サイドチェインでベースラインを下げて他と馴染ませれば、音に良い感じのまとまりが出るけど、かけすぎると音がうねる効果が生まれる。バスドラムに迫力を与えたいときは、エフェクトやパッドにサイドチェインをかけるとすごく上手くいったりする。」

  

  

「Omnisphere(オムニスフィア)もすごく良いよ。かなり古いけど音は最高、無人島に持ってくなら間違いなくこのプラグインだね。」

  

  

他にオススメの制作テクニックは?

「いつもトライしてる事の一つは、EQを正しい方法でやること。FabFilterのPro-Q 3を使ってる、素晴らしいソフトだよ。一つの音を掘り下げたり不要な要素を取り除くことができる。例えば、音楽的に何かプラスになるわけでもないのにベースが強過ぎる場合は、簡単に取り除けるし、スペースをいっぱいにしてたり目立ち過ぎてる周波数を消すこともできる。」

「周波数を強調したい時もあるよね。僕はよく、曲に合わせてバスドラムの音高を調整したりEQ処理するよ。909のキックは100〜200Hzあたりのパンチが強過ぎることがあるから、50〜60Hzまで落として曲の他の要素とバランスを取るようにしてる。」

  

  

ミキシングのコツは?

「パーカッションのループを使ったり、1チャンネル丸ごとパーカッションの場合は、トランジェントやサステインが長過ぎたりスネアやハイハットのリバーブが強過ぎて除去したいって時にかなり使えるプラグインがいくつかあるよ。僕がよく使うのはSonnoxのOxford Envolutionプラグインで、サージカル(外科手術的)にそのパラメーターを削除することでグルーヴから生まれる音楽性を保つことができるんだ。トランジェントを強くしたいなら、このプラグインでそれも可能だしね。」

「それと、サンプル音にかかってるようなリバーブを大幅に減らしたい場合は、 Reduce Ambienceとか、Abletonのマルチバンド・ダイナミック・プリセットが本当に書いてある通りの仕事をしてくれる。セッティングを少し微調整すればモノをぴったりはめられるよ。」

  

  

ダイナミックレンジは君がミキシングで細心の注意を払う点だと思うけど、コンプレッションについては?

「音が大きければ良いなんてことは絶対に無い。それは都市伝説だ、DJの経験から言える。僕はTraktorでプレイするんだけど、全曲を同じ音量にしてくれる優れものだよ。CDJでやる場合は、常に手動でゲインを合わせないといけないし、1つの曲の音量がもう片方より大きいと本当にうっとうしい。Traktorならパソコンがほとんどの作業をやってくれるんだ、たまに間違うこともあるけど。ミックスを録音して聴き返して波形を見ると、ベストな音の鳴り方をしてる曲は大抵波形が高くて、音がギュッと圧縮されたように見える曲は音量が大きいけど質は悪化する、ダイナミックレンジに欠けるからね。」

  

  

リミッティング装置がかなり普及してるようだけど…

「そうなんだ。同じことがSpotify(スポティファイ)や他の配信サービスにも言える。最近だとそういうサービスは全部を同じ音量に合わせて載せるから、自分の曲を極端にデカく鳴るように作っても意味が無い。シンガーソングライターの曲なんかは大抵、比較的小さい音量でマスタリングされてて、(配信サービス上は)それと同じ音量になるように調整されるわけだからね。」

「以前はいつもマスターバスにコンプレッサーをかけてたけど、曲の音楽性を下げるからもうやってない。サイドチェインを使えば同じ効果が得られるし。」

  

ヨリスのスタジオ(写真:Future)

  

ソフトでもハードでも、最新モノについて行くことにプレッシャーを感じる?

「問題なのは、自分が“これを必要としてたんだ”っていう気づきを示してくれる新しい機材やプラグインが常に出てくることだね。エレクトロニック・ミュージックが素晴らしいのは、型にはまらない考え方をする人たちによってマシンが設計されてる点だ。」

「ローランドについての素晴らしいドキュメンタリーがYouTubeにあるよ。303や808や909を作った設計士の人の歴史を紹介してるんだけど、そのクリエイティブさと彼がエレクトロニック・ミュージックに与えた影響たるや計り知れない。皆このマシンたちを役立たずの機材だと思ってたのに、結局はハウスとテクノの設計図になったんだからね。今でも全く新しいテクノロジーが生み出されてどんどん複雑になっていくけど、僕はいつも興味津々だよ。」

 

  

モジュラーに興味は?

「モジュラー界では多くのことが起こってるけど、僕はぜひとも遠くから見ていたい、自分の健康のために。(笑)モジュラーにハマって、買って買って買いまくってスタジオを舵も取れないほどの宇宙船にするのは簡単だけど、僕が作る種類の音楽には合わないんだ。僕は実験的なアプローチより音楽的なアプローチの方に興味がある。」

「正直、たぶん持ってる機材の9割を捨てても、今作ってる音楽を作れるだろうね。でも新しい機材を買うのは楽しいよ、設計が面白かったり新しい制作方法を可能にしてくれるから。別の物だと同じ音が作れないってわけじゃないし、そんなことは滅多にない。それより、新しい機材は何らかの形でインスピレーションをくれるし、そのインスピレーションは思いも寄らない所から得られたりするんだ。」

  

元記事 musicradar(英語)
https://www.musicradar.com/news/joris-voorn-i-could-probably-throw-away-90-of-my-gear-and-still-make-the-music-i-do-today