Sofi Tukker(ソフィー・タッカー)「その世界は、カラフルで、楽しくて、ハッピーでヘンテコな場所。」インタビュー

インディーダンスデュオ Sofi Tukker が新作EPをリリース。ポルトガル語の歌詞やジャングルのテイストを感じさせるエレクトリックなサウンドで、ダンスミュージックの新たな境地を切り開く。

  

2019年9月20日
By Ali Webb

 

ソフィー・タッカー(写真:Ekaterina Belinskaya)

 

 

Sofi Tukker(ソフィー・タッカー)を知らない人も、おそらくクラブや映画のパーティー場面で彼らの曲を耳にしているだろう。Sofi Tukkerとは、ソフィー・ホーリー・ウェルドとタッカー・ハルパーンから成るデュオだ。2人は米国ブラウン大学のパーティーでのパフォーマンスを通して出会いSofi Tukkerを結成。それぞの異なった音楽的なバックグラウンドが普通とは違う独特のサウンドを生み、インディーダンス界でその地位を固めている。主にボーカルと歌詞を担当するソフィーのブラジル文化やボサノヴァジャズから影響と、元DJのタッカーのテイストが融合し、どの曲にもリミックスのような雰囲気が感じられる。そんな彼らの音楽に観客が盛り上がらないことはない。

  

今日2019年9月20日、新しいEP『Dancing on the People』がリリースされた。そのサウンドからは2人のライブサウンドへの嗜好や一つに限られない美的感覚のブレンドが見事に感じられる。表情豊かな楽器とポルトガル語の歌詞を使った『Swing』から、(Appleコマーシャル起用の)『Best Friend』や『Batshit』など過去の楽曲にインスピレーションを受けた『Purple Hat』まで、どの曲もライブで最高の音になるように作られており、彼らの持ち味であるエレクトリックさはリミックスなしでもクラブやライブハウスを盛り上げる準備が整っている。今週末踊りに行くなら、Sofi Tukkerをリクエストすれば間違いないだろう。あなたのそこでの体験こそ彼らが重視しているものだからだ。

 

 

「みんなが一つになったり呼び掛け合えるような瞬間を作るのが好きなの」と、2人の絶え間なく進化し続けるサウンドについてソフィーは語る。「特にライブでお客さんがどんなふうに感じるかを考えて曲作りをするのが好き。」

  

   

新作EPと共に北アメリカ・ヨーロッパツアーを間近に控えたSofi Tukkerには、エキサイティングな構想がある。2人のバックグラウンドやポルトガル語の歌詞、そして今後コラボしたいアーティストなど、L’Officiel USAが話を聞いた。

  

 

  

音楽に興味を持ったキッカケは?

  

ソフィー:ずっと興味はあったけど、遊びで曲を書き始めたのは中学生の時。最初は日記に書いてて、メロディーもつけてた。セラピーとして書いてたの。ギターを弾くのもすごく好きだったし、ちょっとしたバンドもやっていて振り付けを考えたりもした。そういう事をするのがずっと好きだったのね。仕事にできるかどうかなんて分からなかったけど、そうやって生きていきたいと思ってた。

  

タッカー:僕はただずっと音楽が好きだった。ガレージバンドをやってて中学の時はドラマーだったけど、バスケのために音楽は後回しにしたんだ。大学ではバスケ選手だったしプロになろうと思ってたから、しばらく音楽に専念してない時期があった。でも大学3年の時に病気になって、時間を持て余してたらある時パソコンで音楽を作るのにハマり始めた、生産的でいたかったからね。そこからまた音楽に没頭して、それからずっとやってるよ。

  

  

なぜ2人でやることに?

  

タッカー:僕たちはブラウン大学に通ってて、4年生の時に出会ったんだ。僕はDJをやるのに夢中で、ソフィーはボサノヴァジャズだった。二人ともあるアートギャラリーで音楽をプレイしてて、僕は最終的にDJを頼まれてやってたんだけど、そこでソフィーのジャズのパフォーマンスを見てすごく良いなと思った。全部ポルトガル語でアコギを弾きながら歌うのを見て、「これをダンスミュージックと組み合わせたらすごくカッコ良いだろうな」って思ってソフィーにリミックスを頼んだのが始まりだよ。それからずっと一緒にやってる。

  

  

一緒に音楽を作る時のプロセスは?

  

ソフィー:いつも多少違うけど、私たちは全体を通して一緒に作るのが好きね。だから常に同じ部屋にいて、だいたいタッカーがパソコンの前で私はギターを弾きながら歌詞やメロディーを考えてる。制作の最初から最後までその曲のすべてを2人でずっと話し合ってるわ。

  

 

  

 

  

自分たちの曲を言い表すなら?

  

ソフィー:言葉で言い表さないようにしてるの、そこからもっと大きく広がったり成長したり変化できるようになりたいから。でもダンスミュージックであることは間違いない。もし私自身が1つの世界や環境になれるとしたら、きっと私は「ジャングル」だと思う。

  

  

どこからインスピレーションを得る? 

  

ソフィー:どこからでも。私たちは常に世界中を回ってるから、行く先やそこで出会う人たちからコンスタントにインスピレーションをもらってる。それに、毎晩パーティーでもパフォーマンスするから、お客さんの動きや、みんなが色んな曲や音にどう反応してるかもすごくインスピレーションになってるわ。

  

  

  

新しいEPで模索しているコンセプトについて教えて。

  

タッカー:僕たちの全体的なコンセプトは自分たちの成長で、(ソフィーは歌詞で表現する派だけど)僕が音楽で表現すると、すごくダンスっぽくて楽しい感じになる。新しい音やインスピレーションを試してるんだ。それから、新曲『Purple Hat』は、今まで僕たちがやってきた全部をとてもよく象徴してて、一曲に集約されてる感じ。この曲は特に、僕たちの最初の曲『Drinkee』や、『Best Friend』や『Batshit』とかライブでお決まりの曲の雰囲気をうまく引き継いでると思う。だから『Purple Hat』は要約みたいなもので、僕たちを象徴する色んな要素を一つにまとめて新しく生まれ変わった一曲って感じ。

  

  

2人で作り始めてから自分のスタイルはどう進化した?

  

ソフィー:バンド結成と最初のEPができた頃にライブをやり始めたんだけど、私たちはライブでの体験を重視して音楽を作るタイプだから、そういう意味で、ライブでは大きい音で鳴るし、みんなが一つになったり呼び掛け合えるような瞬間を作るのが好きなの。特にライブでお客さんがどんなふうに感じるかを考えて曲作りをするのが好き。それが一番の違いかな。でもそれ以上に、2人で物凄く色んな方向性を試してるから一つコレって言うのは難しい。

  

  

(写真:Instagram / @sofitukker

  

  

新しいEPも含め、ポルトガル語の歌詞がよく出てくるけど、なぜポルトガル語を曲に使い始めた?どんな効果があると思う?

  

ソフィー:大学の時にポルトガル語にハマって、ポルトガル語を勉強してからブラジルに住んだら、ブラジルの音楽文化やポルトガル語に惚れ込んじゃったの。私はブラジルのコンテンポラリーの詩人ともコラボする、大抵は友人のChacal(シャカル)と。ポルトガル語を使うのは自分のインスピレーションに従うことで、ブラジルやポルトガル語やブラジルの音楽文化が本当に好きなの。でもそれ以上に、アメリカ人として英語以外の言語をしゃべるのはすごく面白いでしょ。英語が母国語じゃないアーティストが英語で歌うのだって、自分の母国語を超えた所に到達する方法としてやっている人は多いと思うし。

 

私にとっては、「英語が世界の中心ではないし、アメリカ合衆国が世界の中心でもないのよ?」っていう姿勢はすごく大事。色んな言語や文化に興味があるし知りたいと思ってる。

  

    

ブラジル人詩人やアーティストとコラボする中で好きな瞬間は?

  

ソフィー:2つ思い浮かぶことがある。今年のコーチェラ(音楽フェス)では、私たちのセットでパブロ・ヴィタールとボンバエステレオっていう2組のお気に入りのアーティストに出てもらったんだけど、彼らと一緒にステージに立てたのはすごく特別な体験だった。ボンバエステレオはコロンビアのバンドで、一週間そこで一緒に過ごしたの。世界や音楽についての考え方や、自分たちが何をするために此処にいるのかについて、すごく意気投合しちゃって。パブロともそう。彼女はすごい力を持ってるし、彼女自身の在り方も素晴らしくて、活気があって優しい彼女といるとたくさんインスピレーションをもらえる。コーチェラでは素晴らしい繋がりを持てたわ。

  

パブロ・ヴィタール

  

ボンバエステレオ

  

  

ダンスミュージックの世界に何をもたらしたい?

  

ソフィー:一つは、ポジティブさ。クレイジーになっても良いんだってみんなが思えるように、それはポジティブな意味でね。人生や自分自身、そして他者を愛せるように。そういう我を忘れる体験をするのは私たちや、私個人にとってもすごく大事なこと。ダンスミュージックは意味よりも音が重視されることもある、それも楽しいと思うんだけど、私はダンスミュージックで普段聞かないような歌詞に乗せてメッセージを伝えるのも好きだし楽しいと思ってる。

  

『Swing』のミュージックビデオから

 

 

  

ミュージックビデオでの格好もいつもすごく魅力的だね。視覚的な要素を通してどう自分の音楽を強調したい?

  

ソフィー:全部がなきゃだめで、音楽が先ではあるけど、私たちの視覚的なアイデンティティーは私たちが自分たちの音楽に望む世界感を支えるためにあるもの。その世界は、カラフルで、楽しくて、ハッピーで、ある種ヘンテコな場所なの。

 

 

 

 

自分独自のスタイルを言い表すなら?

  

ソフィー:二人ともバラバラね。タッカーは、今は別室にいるけど、派手な色や色んな柄を合わせた感じが好きで、「やりすぎなんて無い」ってタイプ。私はモノクロが好きで、ピタッとした、スポーティーだけどスラっときれいな感じの服が好き。服を着ている時は自分が自分の体に入ってるように感じられるのが好きなの。構造的すぎなくて自分の肌に包まれて生きてるって感じられるような服が良いわ。

  

  

Appleがコマーシャルに君たちの音楽をたくさん使ったけど、キャリアにどう影響した?

  

ソフィー:間違いなく大きな変化をもたらしたわ。私たちは今でも自主制作でやってるから、こういう目に見える事は物凄く大きな影響力がある。彼らのマーケティング予算は私たちが今までに得たものとは比較にならないほど大きい額で、私たちの音楽をあらゆるシナリオで世界中のみんなに聴いてもらえる環境になったのは大きかった。

   

Sofi Tukkerのツイッターより

  

今後はどうなって行きたい?

  

ソフィー:息の長いバンドでいたい。音楽を作れてこの状態でクリエーションを一生続けていけるようになりたい。自分たちの可能性を最大限に活用して音楽をやりたいの。パフォーマンスも制作も人との繋がりも、自分たちに可能な限りのベストになりたい。私たちは自分たちがしていることを信じてる。世界にとってポジティブなことをしてると思うし、それに関してもっと上へ登れるようになりたい。

  

  

今後コラボしたいアーティストは?

  

ソフィー:Stromae(ストロマエ)とは是非コラボしたい。彼と制作してみたいと思ってる。あとは、Die Antwoord(ダイ・アントワード)とできたら最高。私たちは交友関係からコラボに発展することが多いから、レーベルから連絡してってわけじゃなくて、すごく自然に起こるもの。友達レベルでみんなと繋がってそこから自然と曲ができる感じね。

 

  

新作EPのほかに今後の予定は?

  

ソフィー:10月からワールドツアーが始まるから、年末まで北アメリカとヨーロッパを回る予定よ。

 

 

元記事 L’Officiel USA(英語)
ttps://www.lofficielusa.com/music/sofi-tukker-new-album-interview-2019