Banksy(バンクシー):モネのトリビュート作品が最大500万ポンド(6億円超え)で競売にかけられる。

モネの『睡蓮』に捨てられたショッピングカートを描き加えたトリビュート作品がサザビーズの競売に

 

2020年9月18日
By サラ・マーシュ

   

バンクシーの『Show Me the Monet』とマスク姿のスタッフ
(写真:Daniel Leal-Olivas/AFP/Getty Images)

   

 

バンクシーによる印象派クロード・モネの名作をモチーフにした作品が、世界最古の国際競売会社サザビーズのロンドンにあるギャラリーにて、推定300万〜500万ポンドの価格で競売にかけられる。

  

『Show Me the Monet』と題された今回の作品は2005年に作られた。モネの名作『睡蓮』は額縁に入れられているが、美しいはずのその池にはショッピングカートや道路工事などで使われるコーンが無残にも投げ捨てられている。

 

サザビーズはこの油画を推定300万〜500万ポンド(約4億円〜6億7500万円)で売却する。10月21日、ロンドンにてライブ配信で競売予定。

 

同作品は金曜日に2日間のプレビューが行われ、今月末にはニューヨークと香港で公開される。その後、競売にかけられることになっているロンドンに戻される。

 

『Show me the Monet』が初めて公開されたのは15年前で、バンクシーのロンドンでの2度目のギャラリー展示に選ばれた作品の一つだ。

 

同作品はバンクシーの『Crude Oils』シリーズから来ており、規準的なアート作品の「リミックス」だとバンクシーは言う。独自のスタイルで美術の歴史における考え方を覆し、有名なアート作品を再創造していく。

 

例えば、ゴッホの『ひまわり』をモチーフにした作品では枯れ果てたひまわりを描いたり、エドワード・ホッパーの『ナイトホークス』ではバーの窓ガラスに椅子を投げつけ怒っているイギリス国旗柄のトランクスを履いた男が足されていたり、アンディ・ウォーホルの『マリリン・モンロー』ではマリリン・モンローの顔をケイト・モスに置き換えたりしている。

 

 

2021年9月には、モネの『睡蓮』シリーズのうち一番大きいサイズの壮観な3作品がロンドンのナショナルギャラリーに飾られる予定となっており、印象派の画家たちによる装飾美術の展示はこれが初めてとなる。

 

ササビーズのヨーロッパ支部コンテンポラリーアート部門のトップ、アレックス・ブランジック氏はこう話す。「今回の作品はバンクシーの絵画の中でも最も重要な作品の一つで、印象派の巨匠モネが描いた、ジヴェルニーの自身の庭園にある日本式の橋が象徴的な作品を、現代の不法投棄場所へと描き変えています。牧歌的な睡蓮の池というより水路のようなその水場に、バンクシーはショッピングカートと蛍光オレンジの道路用コーンを放り込んでモネの構図を荒らしています。」

 

「バンクシーの主張し異議を唱える姿勢は一貫しており、行きすぎた無駄なコンシューマリズム(消費者運動)を支持する環境や情勢を見過ごしてきた社会について考えされられる作品です。」

 

「ここ数年では影響力も強く、バンクシーの作品は競売にかけられるようになっていますが、この作品は最も力強く象徴的な作品の一つと言えます。『Love is in the Bin(愛はごみ箱の中に)』から、新記録を樹立した『Devolved Parliament(分離国会)』や今回のモネのトリビュート作まで、10月はバンクシー無くして語れない月ですね。」

 

昨年10月、英国庶民院の下院議員がチンパンジーとして描かれた『Devolved Parliament(分離国会)』が990万ポンド(約13億円)で売却されたが、オーガナイザー曰くその価格はバンクシー市場最高値だったそうだ。

 

 

元記事 The Guardian(英語)
https://www.theguardian.com/artanddesign/2020/sep/18/banksy-show-me-the-monet-tribute-on-sale-sothebys-auction